ゆーすけと愉快な仲間達。アヒャ!

火花ズンドウ

俺が伝説の居酒屋に入った時に、M田さんという人がいた。
俺より若干早く入ったらしく、まだ仕事ができるとは言えない。でも凄く頑張る人で、人当たりも良く、皆に好かれていた。

そのM田さん、ある時にN店長からまかない料理を温めるように言われた。そのまかない料理はズンドウに入っていて、冷蔵されていたので時間がかかる。
俺はまだ入ったばかりの新人だったので、フライパンを煽りながら料理を覚えることで精一杯。でも、横であんな事件が起こるとは…

ズンドウを持って調理場に入ってくるM田さん。おっ、火ぃ使うんかな?フライパンを使っていた俺は場所を譲ろうとした。

ところが

何を思ったのかM田さんはおもむろにレンジにズンドウを入れて「ピッ」とボタンを押すではないか。おいおい、「ピッ」じゃねぇよ。レンジってなによ。
俺の推測した通り、案の定鉄で出来ているズンドウはレンジの中で激しい火花を散らす。レンジの中が怪しく、明るく光る。花火だ。ありえねぇ。

M田さんは「おおっ!」等と少し後ろにのけぞりながら、その一部始終を見ている。なに驚いてるんだよ。あぶねぇって。

そこにN店長参上。調理場で繰り広げられる金色の花火大会を見つけるや否や、獅子のごとく顔を真っ赤にして物凄い勢いでM田さんに駆け寄る。

「なにやってんだよ!てめぇ!ありえねぇから!」

ブチ切れるN店長。M田さん「ああっ!すいません。」当たり前だ。普通は火にかけるだろ。
N店長「すいませんじゃねぇよ。ありえねぇから。」
一通り切れた店長は去っていく。具合悪くなったハズのM田さんは呟く。

「よし!」

「よし!」じゃねぇって。なんだよ「よし!」って。花火に納得するな。

しかしM田さんが「よし!」というのが呼吸法だと言う事は後日判明した。

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