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(序章)大阪暗殺事変
時は2005年3月。俺は大阪入りをした。
念願の新卒での大阪就職が叶って、社会人としての1歩を踏み出すことになった俺。
前日は北海道最後ということでアヒャー!ヽ(゚∀゚)ノを繰り出してから、夜中にパソコンを梱包。まったくもって寝不足というバカ丸出しの俺。
それでも心機一転、大阪の地で新たなスタートを切ろうと気合を入れて会社へ向かう。
何度か来ているので、迷うことなく会社へ到着。社長は出かけているとのことで、社員の人が迎えてくれた。
実際に会社の仕事場の中に入ったのはこれが初めて。今までは接客室までしか入ったことはなかった。
まず、この仕事場の荒れようにびっくり。
書類は散乱しているわ、コーヒーが零れているわ、怪し気なトランポリンが置いてあるわ、かなりカルチャーショックだった。
ここは遊び場か?ちょっとしたテーマパークじゃねぇか。
それでも、ああこんなもんか、等と気にしないようにする俺。無理な思考なのは解っている。パルプンテを掛けられたのもわかっている。 でも気にしたら始まらない。疑問に思うな。
そんな光景の中、会社に着いて息付く間も無く、社員Tが言う。
社員T「とりあえずパソコン買いに行こか。」
おおう、パソコン?新品だってよ。選べるらしいぜ。ありえねぇ。
そりゃ嬉しいわ。新しい職場で新しいパソコン。これは最高の環境でのスタートだ。よし。
俺は社員Tに車で連れられて日本橋の通称「でんでんタウン」に向かう。
ここは関西屈指の電気屋街。西の秋葉原とでも言おうか。所狭しと狂ったように電気屋が軒を連ねている。
俺はこの地域に一度来たことがあるのだが、間違って裏道に入り、ありえない異様な光景に具合悪くなった経験がある。 何故なら、一歩裏道に入ると相当なコアな店が並んでおり、それ相応の違う種族の存在に精神的ダメージを受けたからだ。
俺は社員Tについて行くまま、とあるパソコンショップに入る。
そこは自作機の宝庫。ショップブランドが腐るほど置いてある。すげぇ。
社員Tに「好きなの選んで良いよ」と言われ、俺はなかなかのスペックのマシンを選ぶ。いいのか?高いぞ?俺の私用のマシンより全然上だわ。
調子こいてキーボードも高いヤツを選択。もちろんマウスはロジクール製で。
そして社員Tは普通にクレジットカードで買いやがった。なんとかカードのブラックバージョンだ。確かこれ、すごいレベルの高いカードじゃなかったっけ? いやいや、満足。
さて、そうしてホクホクで会社に戻り、パソコンを設置。これで完璧だ。
あれ?OSは?
OSが無いことに気づいた俺は、社員Tに聞く。
俺「OS入れたいんですけど。」
社員T「ああそうか。XPと2000、どっちが良い?」
俺「え?あ、じゃあXPで。」
言うや否や、社員TはXPを俺に差し出した。あれ?
ウインドウズXPアカデミックパック
何故にアカデミック?なんだなんだ?まったく意味がわからねぇ。
それでも、為すがままインストールする俺。ああ、一回フォーマットかけないといけないのか。メンドクセ。
さてさて、ついにXPを入れ始める。
あらっ?止まった。。。なになに、
これはアップグレードバージョンです?正規版を入れろ?
ありえねぇから!
意味不明だろ。なんだよこれ。社員Tよ、正規版くれよ!
いきなりのハマり。アカデミックのアップグレードバージョンで俺にどうしろと?
社員Tに言うと、何故かウインドウズ2000とマジックで書かれたCD-Rを手渡された。
俺「あの、これ、正規品でないですよね?」
社員T「あん?気にするな。」
狂いすぎ。なんだこの会社。
そうしてOSを入れたのだが、今度はアプリケーション。
俺「アプリケーション、何入れたら良いですかね?」
社員T「これ、好きなの選んで入れて。」
渡されたCD-R。どれもマジックでソフト名が書いてある。はぁ?
会社、そう、仕事で使うのにこの有様。しかも大手のクライアントがいる会社なのにCD-Rにマジック。
恐ろしい。いや、バカじゃねぇの?
こうして、先行き不安なセットアップとなった。もう俺は知らん。
黒々としたセットアップも終わり、今日の作業終了。そしてついに社長登場か?
実は俺はこの会社に入るに当たって、住む所を決めていない。
来る前に入社の時期的なものを相談したのだが、なんと会社の借り上げ物件を提供してくれるとのこと。
それは敷金も掛からずに済むので助かるのだが、現在社員Tが入居しているらしく、その人が引っ越すまで社長は「ウチに泊まれ。」とのこと。しかも慣れる為にスグ来い、と。
気持ちは有難い。確かにそのほうが金銭的に助かる。だが、良く考えてくれ。
誰が好き好んで居候したいのよ?具合悪いだろ?
大してお互いのことを知らない同士が、共に生活。やめてくれ。ただでさえ初仕事で精神的に辛いのに、さらに逃げ場がねぇじゃねぇか。
有難迷惑とはこのこと。やばい。なんとかしねぇと。
そう思った俺は、ウィークリーを仮住まいとすることを思いつき、提案。
よしよし、これで精神的な安息が得られる。
社長「気にするな。金も掛からずに済むから大丈夫だ。ウチに来い。」
通じねぇ。空気読めよ。
これが関西の地域性だろうか。おせっかいにもほどがある。もうハマりだ。
事前にこんなやりとりがあり、今日から社長の家でお世話になることになっている。とても嫌だが。
しかし、社長は現れず。どっかに行っているみたいだ。
社員Tが社長に電話する。どうやら先に晩飯食っていろ、とのこと。
社員Tに連れられ、俺は強制的に飯を食うことになった。
社員T「この店な。」
選択肢も何も無いまま、お好み焼き発動。何故か酒も一緒に。
初日で疲れている俺は、酒など微塵も飲みたくはないのだが、強引に飲まされる。疲れているんだって。俺。
そして2軒目に突入。そこでは、狂ったようなレベルの高いウイスキーを無理に飲まされる。
酒弱いって言っているじゃねぇかよ。なんだよその皇帝みたいな名前の酒は。焼酎どこよ?鏡月よこせ。
限界に近づいた俺。旅疲れの上に、初日の緊張疲れ。そりゃクラクラにもなる。そこにようやく社長から社員Tに電話が入る。
社員T「今から社長が迎えに来るって。」
やった!やっと今日が終わる!早く寝たいから!
…10分後、社長登場。おし、帰るべ!寝るぞ寝るぞ寝るぞ!
社長「ビール。」
なんだと?このやろう。
社長も一緒に飲み始めた。おまえら悪魔か。楽しそうに飲むな。北海道ネタとかいいから。下ネタとかもいいから。俺は何も楽しくねぇ。
とにかくもう俺は駄目なんだって。眠たいんだって。ありえねぇから。
結局夜中まで飲まされた後、社長の飲酒運転で社長宅へ。飲酒運転するな。
社長宅でも何故か缶ビールを飲まされ、意味の無い会話をグダグダと。下ネタばっかり。それしかねぇのかよ。別に俺が普段どんな(*´д`*)ハァハァしてようが良いだろうがよ。
もう散々なほどにボロボロ。だから俺は疲れてるんだって。
俺「そろそろ寝ます。」
頃合を見計らって、寝ようとする俺。しかし、
社長「風呂沸いてるぞ。入れ。」
ふ、風呂?こんな泥酔で?いいから寝かせろよ!
俺「今日はちょっと。。。」
俺は必死な顔で遠慮した。どーでもいいから寝たい。もう寝たい。脳細胞がエンディングだから。かなり頭がラリホーなんだよ。
社長「いやいや、入れよ。」
有無を言わせず風呂ハマり。ニヤニヤニヤニヤした社長。なんだよこれ。ありえねぇから。
究極に仕方なく風呂に入ろうとする俺。しかし、
社長「俺が上がったら入っていいから。」
…待ってろ、と?極度の眠さの中で、まだ寝るな、と?
こ の や ろ う
寝るに寝れない俺。
結局、この日寝れたのは夜中4時近くだった。ありえねぇ。
限り無く初日からハメられまくる俺だった。
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(1章)大阪暗殺事変
大阪2日目。
朝起きるなり、なにやら社長が暗躍を始めた。
社長「今日、今度引っ越した時の家財道具を見に行って来ればいいやろ。電化製品とかさぁ。」
ああ、そうだな。買うものが沢山あったんだ。入居までに揃えないとな。
俺の入居日はあと2週間後。では先に買って、配送をその日に指定してしまおう。
電化製品を買う店はある程度決まっていた。ヨドバシ梅田で電化製品を揃えようと思う。
何故ならヨドバシカードを所持しており、ポイント面で有利なこともあるが、俺自身がヨドバシが好きだからだ。これ以外、無いから。
午前中に社長と一緒に家を出る。
社長の車に乗せられて行くのだが…
社長「俺、これから用事があるから。テキトーに見ていてくれや。」
意味が解らない。俺一人で買いに行くんだろ?
社長「ここな、家具屋がぎょうさんあるんやで~。先に家具を見たらええがな。」
俺「家具ですか…いや、今日は電化製品を買おうかと…」
正直、家具はあまり必要無い。1人暮らしだし。
遠慮がちの俺だったが、社長は勝手に続ける。
社長「夜10時以降に電話するわ。じゃな。」
突然にして車を降ろされる俺。しかも、まだ社長宅を出てから間も無い。地下鉄も近くに無い。見知らぬ街に放り出される。なんだこれは。
社長の都合で軽快にサヨウナラを喰らった。すでにおかしいのだが、俺は成す術も無く、ただただ途方に暮れる。
ま、まぁ良いか。どうせ一人で行動したほうが都合が良いし。近場の地下鉄まではなんとか解るしな。
無理に考えを良い方向へ持っていく。ここで「ありえねぇから!」を発動した所で、何になるものでもない。
フラフラと歩きながら、なんとか地下鉄へ辿り着く。よし、向かうは梅田のヨドバシだ。
ヨドバシ梅田に着いた俺。
しかし、このヨドバシ梅田、狂ったように人がいやがる。札幌とは大違いだ。
人、人、人、もうおまえらはバイオハザードの集団ゾンビかと。なんか独り言つぶやいているおっさんとかいるし。子供は ギャーギャー錯乱してディスプレイ用の照明器具にぶら下がっているし。…ああ、駄目だ駄目だ。こんなこと言っている俺は、東京なんか行けないな。
ゴチャゴチャグチャグチャドロドロのヨドバシで冷蔵庫やら洗濯機やらレンジやらを漁る。途中、親に電話していろいろとサイズを確認しながら。
うーん、一人暮らし用…3万前後かぁ…
俺「この○○製冷蔵庫、29800円なんだけど、どうだべか?安い?ありえる?」
大阪のど真ん中でもろ北海道弁バリバリで電話する俺。はんかくさいことこの上ない。なまらやねん!…どないやねん。
親「えっ!29800円?こっちの電気屋で同じ型が24000円だよ?」
なにっ!?蝦夷のほうが安いだと?なまらありえねぇから!
ヨドバシ梅田狂いすぎ。ボリすぎ。これは値切れということか?やっぱり大阪ではデフォルトなんか?
とりあえず商品を一通り決める俺。商品カードをカウンターに持っていく。
レジ前には異常に長い長蛇の列。あのな、そんなに良いんか?この店。たこ焼きやお好み焼きの有名店の行列ちゃうで。並びすぎ。
そうこうしてる内に俺の番になる。よーし!値切るぞ~!
俺「すごいですね、こんなにお客が入っていて。日曜だからですか?すいません、僕ですね、北海道から出てきてありえないわけですよ。まだ右も左も解りません。でも大阪で頑張って生きていこうとしているわけですよ。ヨドバシ最高ですよ。 ですから安くなりえますよね?ね?ね?」
まさに気狂い。早速の暗躍。値切りに持って行く方向が違うような気もするが、良いだろう。さぁ、どう出る?
レジのねぇちゃん「今日は普通ですよ~。札幌のヨドバシって全然お客居ないですよね。ああ、この商品、5%引きですよ~。」
あん?これで客入りが普通だと?商品をじっくり見ることもままならないだろうが。大体な、俺が商品を物色していると、おばちゃんが横から入ってくるのがありえねぇし。俺が見てるんだよ。 俺はありえないんだよ。そして商品は5%引き?それはそれで良いのか?半額まで値切れるモンじゃないのか?
…まぁ、ポイントも相当付くし良いか。
なにやら上手くかわされた気がしないでもないが、買うものは買えた。送料が有料な商品を無料にもしたしな。
そんなこんなで2時間もの梅田徘徊は終了。 夜まで社長は戻ってこないので、なんとか時間を潰そうと道頓堀のネット喫茶にてサイト更新。常にハードディスクを持っている俺であった。
ようやく夜になり、社長から連絡が入り暇潰し終了。すでに日付が変わろうとしていた。
そう、すでにお気付きの方も居られるとは思うが、この社長、
「自分のスケジュールに合わせて、俺の行動を決める」のだ。
要するに俺が「早く帰りたい」「早く寝たい」等の行動は一切無視。
俺がどうあろうと、社長が外に出るなら俺も外。そして社長が帰るまで俺も帰れない。
俺には一切の権限も自由も無し。とにかく社長の生活リズムと同じにさせられる。風呂や食事までも。
社長自ら「家に泊める」とか言ったのに、限りなく無責任。放置プレイもいいところ。ありえなさすぎ。
そんなわけで、この日の食事も社長と共に。おいしい料理なのに具合が悪い。どーでもいい。
もちろん、この日も夜中までグダグダと話したくも無い会話に付き合わされてハメられ、寝たのは3時という酷い仕打ち。このやろう。睡眠不足だって。すでに生活リズムが壊れてきた。
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(2章)大阪暗殺事変
次の朝。ついに俺の初出勤日。
初仕事なのに、すでにグッタリ感で体がヤラれまくっている俺。もちろん精神も薄弱になりつつある。
当たり前だ。振り回されまくっているからな。奴隷かよ。
そんな中、会社に着くと早速挨拶。社員の皆さん、非常に気だるい格好・雰囲気。挨拶も無い。いやいや、なんでそんなに死んでるの?
俺はまず、先輩社員に色々と指示を貰う。よし、なにはともあれ仕事だ。死ぬ気でやるぞ。
しかし、ここで突然、地獄の恐怖とも取れる事件が襲う。
社員A「私、今月で辞めるから。仕事全部引継ぎますんで、そのつもりで。」
ハァ?辞めるって?誰が?貴方が?
会社唯一の俺の職種の先輩が突然の告白。へぇ、辞めるんだ。そかそか。
…違うから。
あのな、あんたが辞めて、受け持っている仕事を全部俺に引き継ぐって?新卒の俺に?おいおい、なんて無茶させるんだよ。 大体、俺は実践は初めてなんだぜ?怖くねぇのか?というより、俺が怖いんだが。
気が狂ったとしか思えない言動。初日から窮地に立たされる。何やら視界が白くフェードアウトしてきた。
ただでさえ緊張しているのに、すでに追い込まれた俺。いやいや、待てよ、これは「試練」だ。 なぁに、会社だってバカじゃない。新卒のペーペーに重大で危険な任務を任せるハズも無いだろう。大丈夫だ。
かなり無理がある思考に持っていく俺。そうでもしないと、これからやっていけない。
社員A「じゃ、この2つのサイト任せるから。ちゃんとやってね。」
あああん?なんだこの規模のサイトは?でかい。無茶だ。
願いも虚しく、有無も言わさず大手サイトを任される俺。しかも2つ同時に。
大きいだけならまだしも、引継ぎなので「プロが作ったサイト構造」をイキナリ俺に理解しろというのだ。
サイトというのは、作った人によって様々な癖がある。それはもう多種多様。勝手に自分なりのルールを決めている人が多いのだ。
引き継がれた人は、まずこれを理解する所から始まる。そうしないと、更新どころではない。
無理矢理に解ろうとする俺。かなり複雑だ。それだけなら良いが、かなりHTMLソースが汚い。俺が見ても解る。具合悪ぃけど。
そうして四苦八苦する俺に、さらなる不幸が。
社員T「この○○のデザインやって。」
はい?マジですか。そうですか。了解です。頑張ります。。。
仕事が積み重なる俺。初日から頼まれまくっている。覚悟はしていたので、文句一つ言わず快諾。やるしかない。
黙々と作業。今の俺の出来る限りのフルパワーで仕事。なんとかしてやるわ。
社員T「これもやって欲しいんだわ。」
さらにハマる俺。すでに無理だけど、かなり無理矢理。激ハードだ。
社員A曰く
「Tさんはゆーすけくんのギリギリ大丈夫なラインを考えているだろうから。安心して。」
とのこと。いや、本当か?大丈夫なんか?
死亡スレスレで進む作業。俺のありったけのコスモを全て燃焼させて無理繰りにペガサス流星拳。駄目だ。いよいよ、廬山・亢龍覇(ろざんこうりゅうは)を使わざるを得ないのか?
同時進行で3~4つの仕事をこなせてないけどこなす俺。
あっと言う間に時間は過ぎていく。
常に日付が変わるまで仕事。
もちろんそれは仕事面での都合もあるが、なにより前記した通り、社長が帰る時間まで帰れないのだ。
社長は常に外に出ていて、会社に戻ってくるのは夜中。それから一緒に帰って、雑談・風呂。いつも寝るのは3時くらい。いい加減、精神が崩壊するわ。
飯だけは会社の経費で食べれるのだが、それも社長の気分次第。食べれる時は良いが、食べれない時はハマり。すでに人間生活じゃねぇ。
…そんな地獄の日々が何日か続いた。
なんとか死んではいないが、生きているとも取れない生活。最初の一週間で徹夜を2回。もちろん、それでも仕事は追いつかない。 それどころか、溜まる一方。
会社の雰囲気も、どんよりとした空気に犯され、黒々とした闇に包まれている。息も詰まるし、脳も詰まる。新手の心霊スポットか。
それでも、ついに最初の一週間が終わりを迎えようとしていた。
この一週間で、なんとか住民票やら銀行やら郵便局の手続きを済ませてはいたが、まだ引っ越すに際してのやることがある。土日はまた買い物に行かないと…
そんな俺だったが、ここでまた、社長から最悪のシナリオを展開される。
社長「俺、今週末出張で居ないから。社員Tの所に泊まれば?」
はぁ?なにそれ?というか、あんた家族いるだろ。出張は自分だけなのに、俺も家に入れさせない、と?そんなに嫌か?
こっちに来る前に「来い」と言い切った社長。「面倒見るから」と言った社長。俺は嫌でウィークリーを借りようとしたのに、そんな必要は無いとまで言った社長。
それなのに、この仕打ち。ありえねぇから。
それはまだ良いとして、俺が預けられることになった社員Tが惨劇の週末を演出する。
社員T「今週末、実家に帰るんよ。」
ハ マ っ た 。
狂ってやがる。俺にどうしろと?野垂れ死ねと?
それを聞いた社長も社長で、「しゃーないな。まぁ、なんとかしいや。」と言う始末。酷いを超えて、宇宙の次元を超越してやがる。ありえねぇ。
もうどうでも良くなった俺。わかったよ。どっかに泊まれば良いんだろ?大阪人ってひでぇな。
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(3章)大阪暗殺事変
社長の「突然の事情」により、今週末は見事宿無しになった俺。
激しくハマってしまった俺は、どうしようもなく、ビジネスホテルに泊まることにした。
明けた翌日。とりあえずネット喫茶に行き、格安ビジネスホテルを調べ、メモを取った俺。
意気揚々と宿を確保するべく大阪ミナミを徘徊したのだが、ホテルはどこも満室御礼。
3連休初日の土曜日に予約無しで夕方に突撃するほうもするほうなのだが、それにしても空室ゼロとはどういうことだ。大塚愛効果なのか、ミナミで暗躍する人が多いのかはわからないが、さすが西日本の中心という所か。…いや、大塚愛だろ。
なんかミナミは異常なまでに人が歩いているし、変な客引きがウヨウヨしているし。明躍している俺が、いつ暗躍に巻き込まれてもおかしくない。裏道に入るとスグだ。俺を拉致ろうとする輩が満載。ピンク色の親父、俺に話しかけるな。
こうなったら仕方ない。ここは庶民の味方、警察に聞くのが一番早いだろう。
俺は難波の交番に入る。
俺「すいません。この辺にビジネスホテルあります?地元民じゃないんで解らなくて。。。どこも一杯だったんですよ。」
ちょっとカワイイ婦警さん「ビジネスホテル?そうですね、これなんかどうでしょう?」
地図を見ながら近場のホテルを紹介してくれる婦警さん。おお、なんて親切なんだ。でも、そこはさっき当たった。
俺「あー、さっき行ったんですが、満室でした。土曜日の今からはやはり厳しいですよね。。。」
ちょっとカワイイ婦警さん「え?そうですか。ではここは?」
どこもかしこも先程周ったホテルばかり。そりゃそうだ。なんせ、1時間かけて歩いて10件くらい行ったからな。全滅か?駄目ぽか?
男の警官「それは仕方無いですね。。。こうなったらラブホテルしか無いですかね。」
マジですか?一人で泊まれと?
いや、まぁ最終手段っちゃあ最終手段だけどもな。特に抵抗ないし。でも値段が不安だわ。
俺は「わかりました」と言い残して去ろうとしたが、最後に婦警の人が、
ちょっとカワイイ婦警さん「間違っても路上で寝ないで下さいね。そこら辺に一杯いますんで。限りなく危険ですよ。」
あのな、俺はドヤ街の日雇い労働者か。重々承知してるわ。去年、色々と散策して知っておりますよ。
おそらく、大阪では普通にありえることらしいので警告をしたのだろうが、いくらなんでも俺が外で寝るわけない。無論、露天商でもなければダンボールハウスも持ってない。
まぁ、そんな親切過ぎる婦警のねぇちゃんに見送られながらも、俺は近場のラブホテルに突入することに。
気が進まないなぁ。。。
ほどなくして、警察で紹介してもらったラブホテルに到着。
「警官に紹介してもらった」という時点で、ものすごくありえないわけだが、仕方ない。
外観は相当なレベルの高級ホテル。帝国ホテルや南海ホテルに負けないくらいの規模だ。庶民な俺には合わないが、とりあえずホテルの中に入る。
もちろんラブホなので、部屋選択は全自動式。ボタン押せば良いのだが、なにやらレベルの低い俺はおもむろに定員呼び出しボタンを押してみる。
店員「はい、なんでしょう?」
俺「あのですね、一人で泊まりたいんですけど、大丈夫ですかね?ありえます?」
必死に宿を求める俺には、羞恥心とか体裁とかそんな言葉は無い。泊まれさえすればどーでもいい。
店員「大丈夫ですよ。ただ、22時以降のチェックインとなりますが。それ以前だと延長料金が加算されます。」
マジですか?22時以降に入れと?まだ19時なのに。
泊まれるということは良いが、22時まで時間を潰さねばならない。ありえねぇから。
また後で来ます、と言い残してメシを食いに行くことに。
宿探しに必死で、空腹のことを忘れていた。メシ食ってコーヒーでも飲んで時間を潰そう。
そんなわけで近場でメシ食って、ドトール入ってみたのだが、まだ時間は21時。
ええい、延長料金掛かっても良いや。もう行ってしまえ!
再びラブホに戻る俺。周りでカップル供がイチャイチャグチョグチョする中、一人で部屋に突入。普通だ。普通。
意気揚々と部屋に入ったのだが、ビックリした。
部屋は超大型テレビが備え付けられており、さらには100インチプロジェクター完備。さらには衛星放送、カラオケ、有線放送、ゲーム、スロット完備。おまけに風呂にはテレビが付いてやがる。
おいおい、ここはアミューズメントパークか?いや、確かにアミューズメントと言えばそれまでだが。それにしても部屋が異常に広い。大理石が敷き詰められているし。外観も高級であれば内観も高級だ。
かなりのカルチャーショックを受けた俺。いやね、ラブホは入ったことあるけど、ここまで極端なのは見たこと無いわ。絶対、高いだろ?
…案の定、宿泊料金は14000円。ここのシステムは部屋の中で機械に金を突っ込む形式。仕方なく払うのだが。。。
なんだよこれ。ビジネスホテルのほうが安いじゃねぇか。1万以上かかるってどういうことよ?
ん?ちょっと待て。受付では9000円の部屋を選択したハズだぞ?なんで部屋で清算すると5000円も高いのよ?ありえねぇから。
ちょいとブチ切れそうになった俺だったが、我慢。だって他に泊まるアテが無いもんよ~。
そんなわけで、しっかりと風呂を堪能してプロジェクターを使用。さらには有線放送で80年代ベストヒットなんかを聴いたりしてやった。
最後はフカフカのベッドでグッスリ寝た俺。いや~、気持ち良いね~。いつかもう一度来てみたいわ。
じっくりと色々堪能した俺だったが、朝、帰るときに退室ボタンを押すと、
延長料金1500円
…ありえねぇから!
アホか。まだ金を払えと?前払い制じゃないのか?昨日14000円も払っているんだぞ?この機械壊れているだろ。
ボッタか?ボッタなんだな?大阪ミナミ、このやろう。
元はと言えば、社長のワガママから始まった。このホテルにはもう二度と行かない。
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(4章)大阪暗殺事変
こうして週末はボッタクリラブホで金を捨てた俺。土・日・月と、振替祝日も重なった3連休だったのだが、社長は土日が出張。そして月曜日が朝からゴルフなので、月曜の夜まで放置確定。ゴルフー!ヽ(゚∀゚)ノ …違うから。自分が遊ぶ為に、俺は邪魔だと?ありえねぇ。
こんな事情から、ラブホの次の日は親友S裏に連絡がついたので、泊まらせてもらった。助かった。九死に一生を得た気分だ。ありがとうS裏くん。またラブホだと金銭的に具合悪いしな。
そして生き延びえた俺は、月曜日の夜に社長宅に戻った。
そして次の日。この週は火曜日から平日。相変わらず変態的に積み重なる仕事。
俺の実力では無謀にもほどがある。大丈夫なんか?この会社。
それでも無理矢理に頑張る。普通に徹夜三昧。いつ寝ているんだかわからん。寝ても2~3時間。
そこに、ひょんなことから早く仕事がひと段落した日があった。よし、これは寝ないと。
そう意気込む俺。そうだよな。いくらなんでも今日くらいは普通に寝たいよな。
すでに気分は絶好調。布団で寝れることが、こんなに幸せだと感じたことがあっただろうか?
何回も書いてあるが、俺は社長宅に居候の身。社長が外出から戻ってくるまで俺は帰るどころか寝ることもままならない。もう祈るしかない。
時間は23時。社長は営業か接待か何かで暗躍中。早く帰って来い!俺はもう帰りたいぞ!
そこに、社長が登場。キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
帰れる!寝れる!アヒャ!ヽ(゚∀゚)ノ
社長「俺、まだ仕事あるからソファーで寝といてくれ。」
はぁ?なにいってんの?
問答無用で毛布を渡される俺。過去に相当使い込んだんだろう、どす黒く淀んだ色のソファーが俺を誘っている。
何?俺も帰れないの?仕事終わったのに?
ありえねぇから!
あのな、俺は自分のこと終わったのに、あんたの都合で帰れないのかよ?そして、ソファーで寝て待っとけ、と?
具合悪いにもほどがある。完全に社長の生活リズムにハメられてやがる。
前回同様、「社長が帰るまで俺も帰れない」状況に。そんなに嫌か?俺が一人で社長宅に帰るのが。別に奥さんを襲ったりしねぇって。俺はそんなことをする人間ではない。
いいや。思考能力もゼロだ。頭が回らねぇよ。俺は何も言わず、寝ることにした。はぁ…鬱だ。
何時間寝ただろうか。
いや、寝たというより、うたたね状態。腐れソファーで寝れる訳がない。さらには空調も狂ったように冷風を浴びせやがる。
寒いけど眠たいけど寝れないけど帰りたいけど寒い。なんなんだよ、このビル。空調切れないって何よ。帰れないって何よ。寝れないって何よ。
もう考える力さえ無い俺。どーでもいい。
そして、
社長「起きろ。帰るぞ。早くしろ。」
社長の冷たい一言により、突然にして終了。時間はすでに2時。悪魔のソファーが終わった。社長は会社を出たがっている。おいおい、自己中すぎ。早くしろって何だよ?自分が終わったらサッサと帰りたいんか?はぁ…
確実にあらぬ方向へ振り回される俺。このストレス、どうしてくれる?耐えられないけど、引っ越すまでの辛抱だ。我慢よ。我慢。
常に言い聞かせて、自己洗脳する俺。そうだ、引っ越せば(゚∀゚)アヒャ!で暗躍できる。もう誰にも気を使わずに、黒々と天高く馬肥ゆる大阪だ。
そうして、次の週末までなんとか乗り切った俺。そう、ついに引越しだ。居候ともオサラバだ。二度と社長宅なんかに行くか。
…そして迎えた引越し当日。
引越し先の家に向かう俺。何故か社長も一緒に向かう。
狂っていることに、社長は何を思ったか「俺が指揮を採る」等と言いやがった為だ。
指揮も何も、業者まかせだろ。意味が解らない。つーか、来るな。
朝から暗雲が立ち込み過ぎだ。
さて、俺が入る所は、今現在社員Tが住んでいる所だ。要するに「入れ替わり入居」。 午前中に社員Tが出て行き、俺が午後から入居するという寸法。
次の日は平日なので、引越し業者を筆頭に電化製品・家具・その他諸々を全部この日に指定していた。よし、午後からは業者ラッシュだ。
片付け?まぁ、徐々にやっていけば良いだろう。1日で終わるもんでもないしな。
こんな考えの下、俺と社長は社員Tが待っている新居に突入。…あらっ?
社員T「ごめん。まだこれから。」
こ れ か ら ?
入った途端に広がる生活感溢れまくりの部屋。梱包用ダンボールは皆無。普通に生活している部屋だ。 誰がどう見ようとも、とても今から引っ越すようには見えない。
お ま え !
今日俺が入る部屋だぞ?一切片付けてないってなによ。確かにさ、仕事は忙しいかもしれないが、 1ヶ月前から決まっていた引越しだろ?それなのに、この状況は何?ありえねぇから。
社長「ほなな。サイナラ。」
突然にして帰る社長。なんだおまえは?何しに来たんよ。というより、最初から来んなよ。
社長は冷やかしだけで帰り、残された俺と社員T。
しかし、これから何事も無いかのように、のんびりとくつろぐ社員T。バカじゃねぇの?そろそろ俺の引越し業者来るって。荷物共々、早く去れよ。
なんとか煽り立てて作業を進めさせる。ヤバイにも程があるだろ。
それでも唯一の救いは、社員Tの新居が近所だということ。いや、全然救いじゃねぇけど。
何故か俺も手伝うことになる。そうでもしないと不可能だ。これは確実にハメだろ。
そうこうする内に、引越し業者到着。終わった。ENDだ。
俺「すいません。とりあえず置いて行って下さい。」
もう仕方なく、荷物を無理矢理に部屋に突っ込むことに。それ以外に無い。作業要員1人付けてもらったのに、設置はおろか、運ぶだけ。 作業要員分の金も余計に1万円多く払ってるんだぞ、このやろう。
置くだけなので、僅か30分程度で終了。荒れ果てた部屋を残して引越し業者は去っていった。
さぁ、こうしてはいられない。あと1時間後に電化製品が到着する。神のごとく速さで社員Tの荷物を運ばなければ。
何故か業者を頼んでない社員T。なんでも新居が近いので、台車で運ぶらしい。
台車?バカじゃねぇの?僅か40cm×60cmくらいの台車が1台。これだけで引越し。どこにそんな引越しがあるんだ?狂いすぎ。
もうなんでも良いので、とにかく強引に社員Tの荷物を運ぶ。小さな台車でTV台やら食器棚やらを強引に。壊れても知らん。俺は関係無い。
さっき始めた社員Tの引越しは、イキナリ終わるハズも無く、時間は過ぎる一方。当然のごとく俺の電化製品が到着。またしても無理に部屋にブチ込む。
さ、さぁ、次は30分後に家具その他諸々が到着だ。早くしねぇと。
ブチ切れを越して、社員Tの荷物がどうでも良くなって来た俺。このまま窓から捨てたいんだけど。
もう何がなんだか分からずに、それでも必死に社員Tの荷物を運ぶ。こんな狂った引越し、ありえねぇ。
ピンポーン
悪魔のような呼び鈴と共に、ついに俺の最後の荷物が到着。死刑宣告だ。すでに部屋の中は限界を突破しているのだが、置くスペースは積み木式に積み上げまくって何とかした。これしかない。
吐き気すらする引越し。社員Tの荷物を2人掛かりで運び終えたのは、夜の10時。終わった~!…社員Tの物はな。
社員T「終わったやん。お疲れさん。んじゃ、飲みに行ってくるわ。」
お疲れさん。じゃねぇだろ!オマエの引越しが終わっただけだろ!
終わるや否や、恐ろしいほどのスピードでフェードアウトする社員T。
ああ、そうですか。自分が終われば良いんですか。それで酒ですか。へぇ。どうせ俺はこれからハマりですよ。…死ね!
すでにグダグダな俺。もう一人にしてくれ。
一人で部屋に戻ると、そこには俺の荷物がピサの斜塔のごとく斜めって積み木を形成しつつ散在しており、そして何より埃が大量に舞っていた。
当たり前だ。さっき運んだばかりだから、掃除も何もあったもんじゃない。出て行くだけ出て行って、掃除は知らない?埃は全部俺に委託?そういうことかよ。ハマった。
俺は埃の上に布団を敷き、TVを設置して取りあえず寝る準備だけは確保。疲れたわ。でも明日も仕事だ。もう寝る。
次の日…
社長に朝会うと、「片付いた?」と。
片付く?何が?あの状況で何が終わるの?あんた見ただろ?そして逃げるように帰っただろ?平気で言うんじゃねぇよ。あ~~~~~~~!気が狂いそうだ!!
社長の厚顔無恥で自己中心的な言動に限界が見えた気がした。もちろん、「ありえねぇから!」とは言ってないぞ。 穏やかに
「いや、Tさんの運び終わったのが夜10時だったんで限りなく無理です。」
と言ったさ。どこまでも我慢と忍耐だよ。ありえないけど。
でも、俺の脳内は暗黒に包まれ始めていた。
そりゃそうだ。居候で生活リズムを壊され、仕事で狂ったように拷問状態。唯一の逃げ道だった「引越し」さえもこの状況。
今は耐えるしかない。耐えるしか…
そうは思ってはいるが、臨界点が見えたらどうなるかわからない。その時はその時。
まぁ、もう俺は一人暮らしになったわけだからな。辿り着くまでが、かなり具合悪かったけど。いや、辿り着いても具合悪いけど。
マイナスダメージを食らい続ける俺。人によってはノイローゼになるかもしれん。
良化するどころか会社の暗躍によって、どんどん悪化する俺の精神状況。ありえない。
次回はついに「極度のハマり」発生。これによって、この会社の腐れっぷりが頂点に達することとなる。
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(5章)大阪暗殺事変
ついに引越しを迎えた俺は、大阪暗躍ライフが幕を明けるハズだった。
しかし、この世のモノとも思えない悲惨な引越しをさせられ、心身共に限界に達してしまった。
そんな中、引越してから迎えた週。
今週末には、何故か俺が全てを任されたサイトの更新日が迫って来ていた。
もちろん他にも多大なる仕事が積み重なり、連日の徹夜の地獄の生活。家に帰る暇などあるハズもない。部屋の片付け?できねぇ。
そんな状況なのに、社員Tは「酒飲むか。」等と言い、強制的に俺も付き合わされる。俺がいくら断ろうとも、有無を言わさず酒。何が何でも酒。なにか悪いことしたか?俺。仕事やべぇんだから、働かせてくれよ。
結局、いつも狂ったように飲まされた後に、仕事のある俺は会社へと戻り、酔いながら仕事。明るくなるまで仕事。もういつ寝ているんだかわからない。意識?無いね。
そんなある日のことだった。
朝、社長が言う。
社長「ゆーすけくん、こないだのW社のデザイン、出来た?」
そう、それは俺が今任されている仕事の1つだ。
俺「いえ、もう少しです。」
正直、俺はこの仕事を後回しにしていた。
というのも、某巨大サイトの更新日が迫っていて、相手先のキチガイみたいな性格上そっちのほうがヤバイので、全精神力を注ぎ込んで必死だったからだ。遅れたら死亡は必死。
もちろん、W社のデザインはまったく手付かずではない。
社員Tに何度か経過を見せていたのだが、中々OKが出ず、完成には至っていなかったのだ。さらには最初の指定要項とは違った内容を突然言われたりなんかして、作業内容が莫大な量になっていた。終わらねぇ。
社長「いつになったら出来るんだ?・・・ちょっと来い。」
社長に呼ばれた俺。
新入社員たるもの、なにかにつけて怒られるのは承知の上。ひたすら我慢しかない。それは今までの経験上、わかっている。
何を言われても仕事が出来ない俺が悪い。新卒は虐げられて当然。それでもなんとか、いつか取り返すまで頑張って行くさ、とは思っていた。
そんな俺の気持ちを知ってか知らずか、社長は繰り出す。
社長「・・・作業も遅いし、デザイン的にも弱い。とても即戦力にならんだろ?」
解かってますよ。重々承知です。キャリアありませんから。
社長「こんなんじゃ、社員になれないぞ?」
ハ ァ ? (゚Д゚)
なに言ってんの?
新卒雇用されたんじゃねぇの?
社長「研修期間が終わってから、社員になるかどうかは解からないからな。最初からそういうことだろ?」
あ り え ね ぇ か ら !!!!!
しゃ、社員になれるかどうか解からない?
事前にそんなこと一切、言ってないだろ。神に誓って絶対言ってない。
俺は大阪に来る前に「新卒での採用枠はありますか?」ってしっかり聞いているじゃねぇか。
そうした新卒という事情を承知で「よし。来い。」って言っておいて、無責任にも程があるんじゃねぇの?おまえは鬼畜か。
しかも不安だった俺は、行く前に「本当に信じて良いんですね?」と聞いてるじゃねぇか。
そしたらあんた、
「信じるも何も”例え仕事が出来なくても”給料は払うし、ちゃんと社員としての雇用だから。安心しなよ。」
って言ったじゃねぇか!保障があることを確認したから、俺も腹をくくったのによ。
北海道から12万もの引越し代を掛けて引っ越した矢先にコレか?
しかもその引越しさえ、埃まみれのハメもどきの部屋にブチ込まれたんだけどよ。
大阪南港に沈めて良いですか?これから一緒にコスモスクエアに向かいます?
・・・もう限界。殺意さえ覚えてきた俺は、黒々しい心に汚染され始めていた。社長、発狂しすぎ。
俺はな、北海道での全てを断ち切って来たんだよ。車も売ったし、身の回りも整理したし、ほとんどの縁も切った。その結果がコレかよ。
確かにな、この会社は1人1人がそれぞれの仕事を任されていて、他の人の仕事には一切関わらないことが多い。頼まれたら、それっきり。後は自分でなんとかしろよ的な業務。責任は重大だろうし、スケジュールも自分で管理しないといけない。
そりゃ、経験者の他の社員は良いかもしれないが、右も左も解からない新卒の俺がいくら足掻いても限界がある。それでもなんとかしようと、連日の徹夜でカバーしていた。強制的に酒を飲まされて、ボロボロになっても働いていた。でも、これ以上は時間を削る所がない。多分、倒れる。
この日は、このハッパとは取れない社長の本気の言動で終わったのだが、あくる日にさらに追い討ちを掛けられる。
社長「まだ終わらんの?即戦力になれないんじゃな・・・」
社長は真剣に言う。どう見ても、冗談とは取れない。
俺は正直に答える。
俺「即戦力にはなれません。今の僕の実力ですと、無理です。」
そう。嘘偽り無く、俺は言った。これ以外無い。
すると、社長は
社長「そうか。社員Aがもう辞めるから、引継ぎもあるし、辞める決断をしてくれ。」
俺「・・・・・・」
突然にして「辞める決断」を求められる俺。
正直迷った。かなり。
全てを捨てて大阪へ来たこともあるし、なにより辞めることが、俺の中ではありえなかった。
でも、それを承知でこの発言の社長は、本気で何かの幻覚症状があるんじゃねぇか、とも思った。変なモノに取り憑かれてるんじゃねぇの?
俺「いつまでに決めれば良いですか?」
少し考える時間が欲しかった。
しかし
社長「今日中に決めてくれ。」
今日中かよ!
さあ、いよいよ余裕が無くなった。テンパイだ。このやろう。
ただ、この状況だと、3ヶ月先には確実に首を切られるだろう。努力と勉強は惜しまないが、こんな状況だと、新卒ごときが何ヶ月かで急激に即戦力になれるハズもない。結局、お払い箱だ。
徹夜とかは全然覚悟していたので良いのだが、それでも「駄目だ、死ね。」となると、これは仕方ない。意を決した俺。
俺「・・・即戦力になれないので、辞めます。」
瞬間で死亡した俺。これは暗殺だ。
普通の人だと、すでにキレているかノイローゼだろうが、俺にはそんな気力が残って無かった。考える余力ゼロ。無理ぽ。
社長「そうか。わかった。」
長話終了。そして俺END。怒りというか、信じてた社長に対して、呆れてモノも言えないわ。
失意のまま、明日に迫った更新のサイトを全力で作業する俺。
これだけは明日までにやらないと、抹殺されかねない。
・・・当然のごとく、この日も徹夜。地球外引力のごとく、酒気帯びサービス残業。眠気と気力を振り絞り、なんとか更新時間には間に合った。
ようやく仕事が落ち着いた俺は、週末の徹夜明けのこの日、早く帰った。それでも夜中2時だったが。
朦朧としている俺は、家に着くなり狂ったように寝まくった。どーでもいい。
そして死ぬ程眠った俺だったが、起きてみると・・・
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(6章)大阪暗殺事変
20時間くらい狂ったように惰眠を貪った俺。
しかし、起きてみると何かがおかしい。
グラッ
よろける俺。
突然襲った高熱と腹痛。
やべぇ。。。社長の呪いか?
動けなくなった俺は、そのまま布団に倒れこんだ。
そうだ。思い当たるフシはある。
いや、フシも何も、こんな生活で健康体でいられること自体、ありえない。無いから。
社長と愉快な仲間達の暗躍による度重なるストレスと、飲酒仕事、睡眠不足、これら全てが集結して俺の精神は蝕まれていた。ようするにアレだ。スライムが集結してキングスライムになったようなものだ。レベル1で瀕死の状態の今の俺には無理。
俺は元々、自分の精神の限界には鈍感で、ヤバイラインを超えて表に出るまで全然気付かないことが多い。ストレスを溜めて溜めて倒れる、こんな状態になるまで気付けない体質なのだ。
結局、そのまま日曜終了。この世のものとも思えない腹痛と戦いながら月曜の朝を迎えた。
月曜の朝。
なんとか腹痛が和らいだ俺。仕事には這い蹲ってでも行ってやる。
会社到着。先週辞めるって言っているし、もう仕事ねぇべ。これから辞めるヤツに任せるハズもない。よし。
気分的には少し楽になった俺は、丁度出勤してきた社長に聞く。
俺「あの、やはり即戦力になれないので、辞めます。」
社長「うん。だからそれはわかった。」
俺「いつまでに出て行けば良いですか?・・・引越し等があるので、社宅にもう少し居ても宜しいですか?」
そうだ。俺の契約物件じゃないから、辞めたら家を出て行くしかない。半ば追い出される形に近いのは気のせいじゃないだろう。やはり暗殺だ。
しかし、ここで社長が何やら狂う。
社長「だから、追々な。」
追々?オイオイ?
・・・おいおい!追々じゃねぇだろ。辞める決断を迫ったのはおまえだろ。しかも「だから」って何だよ。こないだは具体的な日程を言ってねぇだろうがよ。今聞いたよ。まったく意味がわからねぇ。
辞めると決めた俺なのだが、何故か日取りは決まらない。大体、この社長何なんだよ。
さらに、辞める俺に対して本来無いハズの仕事が、社員T曰く「今度はこれやって」と新たに頼まれる始末。まったく通じてねぇ。
この日は、会社に居ても何もすることがなかったので、社員Tに頼まれた新たな仕事に取り組むことに。もう知らん。
途中、腹が何度も危険な状態を迎えて、トイレにハマったりもしたが、なんとか1日終了。フラフラになりながらも帰宅。そして寝る。あ~、なんか全てがありえねぇ。
・・・次の日。
異常なまでに腹が痛い。まるで、ブチブチと音を立ててエイリアンが出てきそうな勢いだ。いや、俺の場合グレムリンかもな。ギャアオ!ギャアオ!って鳴きながら。
立ち上がることさえ困難な俺。それでも、ブツが出そうでたまらない。
大阪西区のとある一室で、ほふく前進でトイレに向かう25歳。情けないのだが、その時は激必死。きっと強盗が入っても、こんな俺を見たら逃げていくんじゃないのか?怪しさ満点。
汚い話でスマンが、この日朝一発目のトイレ。
緑色の液体が出た。
みどりいろ?
グリーン!ヽ(゚∀゚)ノ
・・・もう脳にまでグレムリンの卵を産み付けられたか。俺、人間じゃなかったのか?末期だ。
トイレに入ること1時間。もうすでに出勤は諦めていた。立つことが不可能なのに自転車をこげるハズも無い。
会社に電話を入れて、この日は布団の中で死亡。午後からはなんとか腹を押さえながらコンビニまで行って、お粥を買い溜めした。そろそろ食べないと本当にENDだ。
翌日もこんな感じで、1時間に1回はトイレという悲惨な状態。そして1度トイレに入ると40分は出て来れない。このやろう。誰か大阪の空気と水の汚さにかこつけて、毒を盛ったんじゃねぇか?そんな疑惑さえ浮かぶ。もちろんこの日も仕事を休んだ。無理。
俺が生きてきた中で、これほどの腹痛は経験したことがない。というより、腹は強いハズなのだ。
今までだって真夏の8月に、開封してから常温に1週間置いておいたファンタオレンジを平気で飲んでいたこともあったが、腹を壊したことは無い。その点では自信があったのに。
この日の夜に、親に具合の悪さを説明した所、「そんなんじゃ無理だから帰って来なさい。あんた、辞めるって言ったんでしょ?いつ帰るの?」とのこと。とりあえず病院に行く為に、保険証を送ってくれるらしい。
そうだよな。辞めるって言ったんだよな。・・・ん?何やってんだ俺。
やっと気付いた俺。
そうだよ、辞めるんだからサッサと帰れば良いんだよ。丁度今は仕事が落ち着いたし。何が「追々」だ。辞めるなら帰る!キッパリ言わねぇと。
2日休んだ後の次の日。
朝、電話で社員Tに言った。
俺「体調が悪くて、もう働けませんので帰ります。サヨウナラ。」
突然の告白。突拍子も無い。知らん。
そう、狂いには狂いで返す。これ以外、無いから。
それを聞いた社員T。
社員T「仕事そのままで帰るのか?」
いや、そんなこと一言も言ってねぇし。俺は仕事捨てて帰るような無責任じゃない。話の続きを聞けよ。
そんな社員Tに対し、「いえ、もちろんキチンと引き継ぎます。」 と言う俺。もう良いだろ?辞めるって言ってるんだし。大体、体調崩した原因は何だと思ってやがる。
社員T「社長に言わなあかんな。」
俺「じゃあ明日言います。」
そうだ。あの気狂い社長に言わないといけないのだ。物凄く嫌だが、避けて通れない。仕方ない。
精神状態が極限に達している中、俺は明日の決戦の時を虎視眈々と見据え、眠りについた。
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(7章)大阪暗殺事変
ついに社員Tに対し「体調不良なので帰る」と断言した俺。
暗躍ではない。明躍だ。
ただ、これから社長に言わないといけない。何が何でも、気狂い社長の呪縛から解き放たれないと危険だ。
魂を抜かれ、ホイミスライムが去ってしまった「さまよう鎧」と化した俺。最後の手段として、覚えておいたメガンテの呪文しか残されていない。そうだ。自爆覚悟で社長と対峙する時が来たのだ。
目覚めよ、我体内に眠る廃人よ。。。
実はすでに病院に行って、ストレス性胃腸炎ということでキチンと医者に処方されていた俺。
そうだ。俺は病気だ。これはもう、どうしようもない。社長も解かってくれるだろう。
そんな感じで、いよいよ社長に「帰る」と宣言する日を迎えた。
俺「体を壊して、もう働けないので帰ります。もちろん、受け持っている仕事はキチンと引き継ぎます。」
朝、この一言からついに直接対決が始まった。さて、どう出る?
社長「だから、追々な。折を見ないとあかん。」
相変わらず「追々」だの「折を見て」だの意味不明なことを言う社長。辞めることになっただろ。今更、何を言う。絶対屈してたまるか。
俺「いえ、もう働けないです。体調が無理なので。」
社長「仕事どうするん?自分勝手なことばっかり言いやがって!」
俺「いえ、もう働けないです。体調が無理なので。」
頑固な俺。無理なものは無理。これ以上、振り回されるのは嫌だ。
次第に、段々と社長はブチ切れてくる。
社長「あのな、大体な、具合悪くても働くのが社会人やろ?自分の都合ばかり言うなや。」
自分の都合?
俺の身勝手?
あのな
こんな状態になったのは誰のせいよ?
俺だってな、昔働いていた時はな、熱が39度近くあろうが休まず仕事に出ていたわ。それだけ仕事が好きだし、第一、他の人に迷惑を掛けたくないから。
ただな、今回はな、社長と愉快な仲間達の暗躍にハメられて精神が追い込まれたんだよ。あんたの気分次第で放置プレイやら雇用できねぇやら、散々言われるし、無責任にも程がある。それでいて「自分の都合」って言うか?
俺に言わせりゃ、全て「社長の都合」だろ。死神め。
人によっては、この時点でブン殴ってサヨウナラする人も居るだろう。
正直、俺も限度を超えていた。ただ、現在「社宅」というハマりなので、ここでもし終了してしまったら、宿無しとかにもなり兼ねない。そうなると、大阪西成区の皆さんコンニチワ!になる。
残っている全てのコスモを一点に収束させ、ひたすら我慢の子。防御体制は崩さない。生きて脱出する為の辛抱だ。
俺「病院に行って、ストレス性胃腸炎という診断も受けたので。。。」
正直に言う。これが事実だしな。
しかし、狂っている社長は
社長「どこの病院よ?そんな得体の知れない病院の診断ごとき、アテにならん!俺の知り合いの病院を紹介してやる。」
(゚Д゚)ハァ?
得体の知れない?
どういう根拠で?
あんたの知り合いの所こそ、俺的に信用ならんわ。つーか、今更病院言うな。貰った薬はちゃんと効き目あるがな。遅いわ。
もうどうにも次元が違う。通じない。狂いの極みだ。この人、自分さえ良ければ良いのね。
呆れ果てた俺。
それでも、この場を打破しなくてはならない。なりえねぇから。
俺「いえ、もうちゃんと診断出てますんで。仕事はキチンと引継ぎます。」
引かない俺。引いてたまるか。引きえねぇから。
社長「仕事引継ぐって、社員Tには言ったのか?おい、ちょっと来てくれ。(社員Tに対して)」
社員Tを呼ぶ社長。
仕事の引継ぎに関しては先日、社員Tに言ってある。俺も、仕事の区切りの良い時だと判断したから、こうやって言っているわけだしな。
社長「どうなっとるん?」
社員T「ああ、引継ぎは大丈夫ですね。問題無いです。」
社長「ああ、そうか。そかそか。…なんだ。んじゃ、ええわ。」
大丈夫と知るや否や、急激に態度を変える社長。さっきまでブチ切れていたのに、一瞬でニコニコしてきやがった。そして、冗談まで言ってくる始末。
なんだそれ?さっきまでの態度はどうした?急にニコニコニコニコしやがって。ニコちゃんマークか。なにかヤバイもんでもヤってんじゃねぇの?
1人で怒って1人で収まる社長。気分屋もここまで来ると病気だわ。ありえねぇ。
まぁなんにせよ、これで無事に決着が着いた。地獄の会社ともオサラバできる。良かった、良かった。
後日、仕事を引き継ぐ俺。量的にも問題無いので、スムーズに行った。
途中、社員Tに「これは、誰が見ても解かるようになってるの?」とか聞かれたが、「はい。解かります。」と答えておいた。というより、ほとんど俺が社員Aから引継がれた状態そのままなので、問題は無いハズ。俺は良く解かってなかったがな。もう知らん。
さて、これであとは帰る準備だけだな、と思ったのだが・・・
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(終章)大阪暗殺事変
社長にも言い、社員Tに仕事を引継ぎ、全てを完了した俺。
これで帰れる。脱獄だ。
そうして私物を整理し、帰ったら絶対日記ネタにしてやろうと目論見ながら、会社を後にしようとしたその時だった。
社長「ああ、部屋出るとき、キチンと掃除していけよ。君、アレだから。終わったら確認するから。チェックな。」
なにぃ?掃除だと?そして、確認するって?
「君、アレだから。」等と、まるで俺がテキトーな人間のように言いやがる社長。アレって何よ?ドレよ?
確かにな、部屋を出て行く時には掃除は当たり前だよ。わかっているさ。
ただな、
俺が入居する時の状態はまったく無視か?オイ!
社員Tの陰謀により、ありえない引越しをさせられ、さらには掃除一切無しの埃まみれのドロドロの部屋にブチ込まれ、それから2週間弱。
引っ越したは良いが、仕事でほとんど家に帰ってなく、使用頻度の低い部屋。
俺自身はほとんど使っていない部屋を掃除しなくてはならない。 そして、社長にOKを貰わないと帰れない。ありえねぇから。
それでも、一応今現在入居しているのは俺だ。「わかりました。」と言って素直に掃除するしかない。ここでブチ切れると確実に長引くし、なにより引越しの日取りが決まらない。
さらに社長は続ける。
社長「あとな、辞表も書いてくれよ。」
あああん?辞表だと?
・・・
それ以前に俺、正社員になってねぇだろうが!
社員としての雇用契約をしていないのに、辞表。オープニングが無くて、エンディングのみ。
ありえねぇ。意味がわからねぇ。
それでも、まぁ良いさ、と思う俺。ここでグチャグチャやる必要もない。従ってやるよ。(゚⊿゚)ケッ
家に帰るなり、引越し業者に電話して見積もりを立てる。業者のスケジュール的に、1週間後の引越し日となることに。まぁ、その1週間の間に、他の色々な手続きもしなくてはならないのだがな。
引越しまで暇になった俺は、次の日、でんでんタウンに行って待望のドラクエ8と聖闘士星矢のゲームを買ってきた。ほとんどゲームをしない俺にとっては珍しく、久々にゲームにハマってやろうと思った。
この1週間は、区役所で転出届け、郵便局で転送手続き、航空チケット予約、ガス・電気・電話、各会社への連絡等、俺が1ヶ月前にしたことをまた全て実行。これはデジャヴではない。事実だ。全ての公共契約を1ヶ月もしないで契約解除。まったくもって終わっている。
NTTの116番に電話した時なんて、「え?こないだ契約したばかりですよね?」等と言われる始末。いや、解かれよ。空気読めよ。色々事情があるんだよ。逐一説明しなきゃあかんのか?
こんな感じで、後は1日中「ドラクエ→掃除→メシ→寝る」の繰り返し。たまに難波をウロついたり、道頓堀のネット喫茶でサイト更新したり、もうテキトー生活。
メシは主に「めしや丼」でなんとかする。その帰りにスーパー玉出でお菓子と飲み物を買い、家で間食。引越し日まではこうして過ごした。
その間に、辞表もササッと書いて提出。何も問題は無い。
そして迎えた引越し日。
片付けも何も、俺が2週間前に入居したままの状態だったので、荷物はさほど苦ではなかった。引っ越してから出したのはTVとプレステとビデオデッキくらい。後は忙しくて暇がなかった。まぁ、社員Tの「腐れ引越しハメ」が微妙に功を奏したということだろう。これだけは幸い。
掃除と言っても、1Rで築年数も古いのでそれほど時間もかからなかった。掃除用具なんかは全て100均ショップで仕入れたモノを使用。この会社には100円用具で充分。どうせ、使ったら捨てるしな。
むしろ、全部漂白剤で擦ってやろうかとも思った。床から天井から壁まで全部。
それで、驚く程の白さ!アヒャ!ヽ(゚∀゚)ノ とか言って社長に見せれば、どんなに面白いだろう。
もちろん、そんなことはしていないが。
ガランとした部屋。
昼前には全ての荷物を運び出して、電気を止め、ガスも止めた。
社長は何故か夜にならないと来れないらしいので、とりあえず道頓堀で日記更新。暇を潰す。
夜になり、社長から連絡があったので社宅に戻る。すでに電気を止めていたので、部屋はもちろん暗い。良し!来た!マヌーサだ!ヽ(゚∀゚)ノ
それでもチェックを始める社長。
社長「まぁ、良いんじゃないですか。」
やった!終わった!サヨウナラだ!
以外にも、すんなりOK。限りなく至福の時ヽ(゚∀゚)ノ
まぁ、仮に駄目出し食らってもう一度、とか言われても問答無用で帰るつもりだったがな。部屋の鍵は後で勝手に郵送で会社に届ければ良いし。第一、次の日の飛行機予約してるし。
その場で部屋の鍵を返して、社長と別れる。この時の俺の顔は、限りなくシカメっ面だっただろう。
別れ際に社長は「帰ってからどうするん?決まったら教えてや。」等と相変わらずの気狂いの境地。あんたがハメまくって振り回しまくったんだろ?それで「いらねぇ」的なことを言いやがって具合悪くされて辞めるのに、「決まったら教えろ。」だと?誰が教えるか。つーか、二度と俺に関わるな。
そんな俺はもう話したくもなかったので、「さぁ?」とだけ言い残して去った。
この日は、難波の近くのホテルに泊まり、次の日関西国際空港から北国へ帰還した。
期間は短いのに、意識的に長いような大阪生活。
社長と愉快な仲間達の暗躍によって、囚人のごとく自由を奪われていた俺。
頼るものに裏切られ、制限されての生活。本当に運が悪かったとしか言いようが無い。
ただ、俺自身も反省すべき点はある。
無謀にも、北海道から大阪へ行くと言って行動したこと。この結果が今回の最悪の状況を産み出した。
もう一度、北海道から出直したいと思う。今後、どこに行くのかは不明だが。